「第6波 大阪コロナ死最多」繰り返す医療危機(2)「医療・介護福祉現場はすでに緊急事態」

◆「5類」は自己負担

オミクロン株については重症化率がインフルエンザよりも低く「軽症」という楽観的な言説も流布されてきた。大島副院長は「インフルで肺炎になり人工呼吸など、まずありえません。重症化の確率が以前より下がっただけで、本質はコロナということには変わりません」と指摘する。
インフル並みの「2類相当から5類相当に」という主張はどうか。「違いは公費が拠出されるかどうか。検査の試薬などは高価で、もし2類を外し自己負担になると治療が遠のく可能性が高い。ワクチンも負担が生じる可能性がある。2類、5類がどうのというより、コロナが我々の脅威であるうちは自己負担なしで検査ができ、治療が受けられることが必要だと思います」

大阪で死者数が多い根本は「公的医療機関や公衆衛生体制を絞ってきたことが大きい」と見る。「国も大阪府も『経済を回す』といいますが、感染状況を過小評価する風潮がある。感染をしっかり抑制していくことが経済を回す意味でも非常に大事。一定の補償をしたうえで緊急事態宣言もやむなしと思います。大阪はIRなどに割く人員を一旦リセットし、保健所などに回し行政の責任を果たしてほしい」

1 2

3

関連記事



ページ上部へ戻る