「支援学校では、絵本が教科書代わりです。まずは興味と関心を持ってもらい、授業に入っていくのですが、欲しい絵本も買えないのが実情です」
西面さんら教職員労組が「府立と市立の高い方に合わせて教育条件の向上を図るのが筋ではないか。低い方に合わせて削減してどうするのか。話が違うではないか」と抗議したが、市教委には「府立になったのだから府教委に言ってくれ」と言われ、府教委にただすと、「府立だから府のやり方に従ってください」と言われたという。
「府への移管は、十分な審議もなく、保護者や教育関係者らの反対を押し切って強行されました。府議会の審議の中で、当時の松井知事は『府移管後も、これまでと教育やサービスの内容が大きく変わるものではない』と答弁しましたが、反故にされました。私たちには今進められている『都構想』に重なって見えます」
組合では障害児学校の教育諸条件の整備を求めている。だが、一度府立になった市立の支援学校はもう二度と戻れない。