寄稿 米軍岩国基地の通学規制 軽んじられた教育権

7月号で取り上げた米軍岩国基地が新型コロナウイルス感染防止のため、日本人の基地従業員らに子どもの通学規制を求めていたことについて、岩国市議を6期務め、引退後に「あたごやま平和研究所」を設立した田村順玄さん(75)から投稿が寄せられた。

原子力空母ロナルド・レーガンが5月21日に母港の横須賀を出港後、6月4日には突然帰港した。これから本格的な運用が始まるときである。ひょっとして艦内でコロナ感染の状況が出てきたのかと、憶測を呼んだ。

結局、大きな異常事態の公表もなく、レーガンは4日後には横須賀を出て年末までの作戦任務が始まった。おそらく第2陣の艦載機や兵士を乗せ、続きの行動を開始したのだろうが、事実6月10日に硫黄島での艦載機による陸上模擬着艦訓練(FCLP)が終了したことなどが、公式に連絡があった。

こうした今年のロナルド・レーガンの出港劇であるが、岩国市では市民に対して異常な規制が行われた。岩国基地で働く日本人従業員への感染対策で行われた米軍の行為だ。岩国市民はフェンスで囲われた基地の中ではコロナはどのようになっているか、関心が高い。しかし基地側も、市民からコロナの感染を防ごうと一方的な感染防止策を企んでいた。

4月17日、岩国市の福田良彦市長は岩国基地司令官ランス・ルイス大佐を訪ね、基地のコロナ対策を視察した。この視察で基地側は「基地内のコロナ対策は万全」と保証したが、その時期から基地のフェイスブックは続々のコロナ対策を発信した。

その極めつけが、基地に働く日本人従業員の子どもの通学自粛の要請だった。従業員の子どもが学校でコロナ感染をし、その親が感染すれば基地内がコロナに汚染されるというのが理由のようだ。

究極的には、艦載機部隊の兵士が感染するということを恐れていた。

岩国市民を経由したコロナの感染防止策が出た。この方針はこっそり関係者のみに通知され、市内の小中学生は登校できなくなった。市は5月8日、学校を再開したが、再開後も登校を自粛させられた児童が100人を超える事態が出現した。

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