旧真田山陸軍墓地 保存へようやく動き

JR大阪環状線玉造駅から徒歩約5分。真田山に、石の墓標が林立する一角がある。旧真田山陸軍墓地だ。敷地面積1万5090平方メートルで、全国で90カ所以上あったとされる陸軍墓地の中で最大規模。設置されたのは1874(明治4)年と最も古い。西南戦争以降の個人墓碑5090基以上、合葬墓碑5基、敷地内の納骨堂にも骨壺・骨箱8249本がおさめられているという。
墓碑を見ていくと、一人ひとりの経歴や死因が刻まれているのがわかる。訓練中の事故死、自殺、脚気、コレラ。外出先で巡査と乱闘し死亡、喧嘩で収監された監獄で病死などといった経緯が詳細に記された墓碑もある。名前の上に「生兵」とあるのは軍隊に入ってすぐの訓練兵。「軍役夫」も多い。民間人の死没者だ。清やドイツなど外国人名もある。

「慰霊、追悼の場であるとともに創設期から敗戦・解体にいたる日本陸軍と戦争の歴史を知ることができる貴重な遺跡なのです」と、「NPO法人旧真田山陸軍墓地とその保存を考える会」理事長で大阪電気通信大名誉教授の小田康徳さんは説明する。

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