ミャンマークーデターから1年 神戸で抗議の訴え

ミャンマー国軍によるクーデターが起きてから2月1日で1年。神戸市中央区の三宮センター街では、民族衣装を着た関西在住のミャンマー人ら約20人が「ミャンマー軍事クーデター抗議」と書かれた横断幕を掲げ、「ミャンマー人を助けて」と訴えた。(矢野宏)

人権団体によると、軍事政権による弾圧で市民の犠牲者は1500人を超え、1万人以上が拘束されているという。

神戸市在住の女性(40)はハンドマイクを握り、「ミャンマーの状況は悪化しています。少数民族への攻撃が続いており、森の中に避難している人たちは食べるものもない状態です」と訴え、「関心を持ってください。支援してください。私たちが日本政府の声を届けようとしても聞いてくれない。日本人の皆さん、ミャンマーを救ってください。見殺しにしないでください」と呼びかけた。

日本語学校に通う留学生は、故郷の村が国軍によって焼かれ、両親をはじめ村人が都市部へ避難したという。両親からは「危険だから戻らないように」とのメッセージが届いたという。

関西に住むミャンマー人を支援している「ミャンマー関西」代表の猶原信男さん(70)は「ミャンマーは国そのものが壊れてしまった。軍の弾圧でヤンゴンやマンダレーなどの大都市でのデモは封じ込められたが、貧しかった人々はますます窮地に追い込まれています。地方都市では軍による戦闘が激しさを増しており、略奪などを繰り返しています」と現状を説明した。

在日ミャンマー人の願いは、軍への抗議を国際社会に広げること。「ミャンマーを救ってください」と記されたプラカードを掲げた30代の男性は、軍事政権への抵抗を意味する3本指を突き出すポーズをとり続け、こう語った。「私たちを見捨てないでください」

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