「都構想」再びノー 大阪市廃止 押し返した草の根市民

土曜日のミナミは大変な人出だ。大阪市のメインストリート、御堂筋を歩くと、雑踏の中、プレートをもってスタンディングしている人、「明日、投票に行ってください」とチラシを差し出す人、そんな市民に次々とすれ違う。千日前通との交差点では、白衣姿の人たちが次々とマイクを握っていた。「コロナ禍で多くの市民府民が苦しむ中、コロナ対策もそこそこに、説明責任さえ果たさず政令市である大阪市をなくすかどうかを問うこと自体、時期尚早ではないでしょうか」

府下の医師や歯科医師約1万人が加盟する保険医協会による街頭宣伝。コロナ禍の収束が見えない中、市長、知事宛に住民投票中止の要望書を出すなど、「コロナ対策に全力を」と再々訴えてきた。

府保険医協会理事長の高本英司医師は診療所の患者さんの「私らのことを伝えて」という声に背中を押されたという。「大阪市で生まれ、ずっと大阪市内で暮らしてきた95歳の患者さんに聞かれました。『なんでいまの市長さん知事さんは、こんなアホなことをするの』と」

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