「都構想の矛盾の象徴」がこれだ! 介護保険事業も「一部事務組合」に丸投げして大丈夫?

大阪市を廃止し四つの特別区に分割する、いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票(11月1日)に向け、激しい論戦が展開されている。可決された場合、4特別区だけでなく、共同で設置される「一部事務組合」が「都構想の矛盾の象徴」と指摘されている。(新聞うずみ火 矢野宏、栗原佳子)

 

一部事務組合とは、市町村などが単独で処理するのは負担が大きい仕事、例えば消防や水道事業などを共同で行うために設置する特別地方公共団体のこと。協定書では150以上もの事務・事業を共同処理する例のない「マンモス一部事務組合」が生まれることになる。

「都構想」の設計図である協定書を作成する「法定協議会」を37回すべて傍聴した元大阪市立大教授の木村収さん(84)=東住吉区=が、協定書の中で問題視するのが一部事務組合の在り方だ。

「一部事務組合は市民の目が届かない存在になる」と指摘する木村さん

特に木村さんがあぜんとしたのは、超高齢社会において核心的な業務である介護保険事業が一部事務組合へ丸投げされたことだった。

「東京23区では介護保険事業をそれぞれの特別区が担っていますが、大阪の特別区では直接所管できない制度設計になっています。一部事務組合には議会が設置されます。それぞれの特別区で選出された議員2~3人が一部事務組合の議員を兼ね、年に2回ほどしか開かれません。介護保険事業をはじめとして多種多様で相互に関連のない事務・事業を行う一部事務組合の運営に、議会がどのように関与できるのか大いに疑問です。それぞれの特別区の利害を乗り越えて調整や公正なチェックができるでしょうか。いずれにせよ、一部事務組合が複雑で、市民の目が届かない存在になることは確かです」

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